2005年06月21日

反日漫画 論日本 まえがき

網易文化 2005年05月19日 ソース(中国語)


2001年3月17日、私はいつもと同じように、「参考情報」と「環球時報」に眼を通していると、日本の右翼漫画家小林よしのりの「台湾論」に関する報道に眼がとまり、大きな関心を持った。蔡省三(国民党元少将、抗日将校、著名時事評論家)夫婦が香港から持ち帰った「台湾論」の原版の本を読むと非常に大きな怒りが込み上げてきた。中国の漫画家として、私は自己に責任があり、長年温めてきた創作願望を多くの読者に提供する義務を感じ、多くの人に真実の中日の歴史を語り、歴史の事実との合致に努力し、多くの読者に広め、我が国の漫画創作に元気を与えようと考えたのである。

そこで、私は中国の多くの抗日戦場と遺跡を巡り、同時に抗日生存者と抗日英雄をたずね、大量の歴史資料と史実にあたり、1年をかけてやっとこの「論日本」を完成させたのである。本の中は個人の観点であり、多くの読者のご意見を頂きたい。

私は抗日の家庭に生まれた。祖父達は膠東戦場で日寇と血を浴びる奮戦を行い、大きな犠牲を払った。幼い頃、母親も私に対し、日寇が私の生まれた故郷である江西で暴行を行い、私の母方の祖父は日本軍の大爆撃で亡くなり、周囲の人達も日軍の虐殺を受けた生存者であることを話した。母親の記憶によると、かつて我々の故郷である江西で大規模な爆撃があり、爆死者は数百人にものぼり、見るに耐えないものであったという。日本人は私の家から遠くない村の村民をすべて虐殺し、死者を水に沈めたのである。祖父たちの実経験と告発は、私の幼い心に与えた影響は大きかった。

しかし、日本人はこの戦争の暴行の事実真相に極力蓋をして隠し、靖国神社に参拝を続け、歴史教科書を修正し、戦争責任を認めようとせず、我が国の釣魚島を占領し、右翼分子はさらに台湾に手を伸ばし、台独分子の李登輝、陳水扁と結託し、我が国の統一を阻害しているなど多くの事実に対し、私たちは決して認めるわけには行かない。一人の中国人として、自己の筆をとり、まっとうできる仕事をしたことに、私は特別に光栄に感じる。我々は日本の右翼分子と日本の要人が歴史を正視し、真面目にあの戦争を反省し、誠実に中国人民に謝罪し、中日両国が本当に友好になることを望む。そうでなければ、日本の独断は、アジア国家の信用を得られず、日本右翼分子もだだの歴史のこしゃくな悪党となるのである。

「論日本」の執筆を開始してから今まで、多くの友人の大きな支持を得てきた。感謝の気持ちは言葉では言い表せない。ここに蔡省三,呉瓊夫婦、金源、郭嵬、李鵬、文浩、張方鵬、倪軍などに心からの感謝したい!
2002年9月22日 北京にて

日本の小林よしのりの(「戦争論」ではなく)「台湾論」に影響を受けたとした筆者の漫画が出版されました。建前上、民間のものですが、中日関係描く漫画「論日本」、盧溝橋で出版式(人民網日本語版)等と報道している所から、政府も後押しをしていることは明白でしょう。やっと実物が手に入りました。さすがに長いので全部を訳すわけには行きませんので、面白そうな章をピックアップして訳してみようと思います。

全体構成は、1、古い物語 2、豊臣秀吉 3、元寇 4、石原慎太郎 5、東条英機 6、中国からの影響 7、島国意識 8、日本人の民族性 と続き、その後怒涛の戦争描写が続き、最後に日中関係への提言となっています。合計300ページほどあります。

多少変わっているのは元寇や日露戦争など、通常中国人が知らない内容を含んでいる点です。「大量の歴史資料と史実」に当たったわりには、参考資料の一覧がない、写真等のソース元の記載がないという点です。筆者や出版社は気がつかないのでしょうか?

では、本日訳した部分を見てみましょう。以下はデジカメ画像です。少し重いですが、ご覧ください。
P1 台湾論に衝撃を受ける筆者
P2 激怒する筆者と抗日家庭部分
P3 日本人対する忠告部分
漫画というより、文章に挿絵がついたといった印象かも知れませんね。小林氏の漫画の劣化コピーの印象もあります。

1年かけて調査したそうですが、国内の抗日記念館周りをしたんですかね。「出版できた」というのは「中共の歴史認識」と同じであるということであり、そのような調査で十分ともいえますが。

多少気になるのは筆者のまうがきの日付が2002年になっている点です。修正を繰り返したのか「戦勝60年記念」にあわせたのか、いずれにせよ政治のにおいがしますね。

日本A級戦犯への国際的定説を覆すのは許されない(人民網日本語版)
「平頂山事件」訴訟、中国側原告が最高裁に上告(人民網日本語版)
「未来をひらく歴史」中国語版、早くも第4刷登場へ(人民網日本語版)
中津川博郷衆院議員:「(中共は)もう限界ではないか」(大紀元時報-日本)
鶏に乱用、薬が人に無効 鳥インフルエンザで中国 (産経)
首相の靖国神社参拝は当然 訪中のJC会頭 (産経)
「日本側の努力必要」 加藤氏、中国要人と会談(産経)
首相「追悼施設検討、靖国代替は誤解」・日韓首脳会談へ (日経)
戦没画学生の慰霊碑に赤ペンキ 長野・上田の無言館(朝日)
「軍艦マーチ」放送、抗議受け幼稚園が中止 中国・広州(朝日) 各紙報道してますね。
ドイツマスコミスキャン〜中国での反日暴動を読む(1)(JanJan) 左系らしからぬ記事
posted by 元祖うぷぷ at 13:23| Comment(2) | TrackBack(1) | 反日漫画(論日本) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
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P1 台湾論に衝撃を受ける筆者
Posted by aki at 2005年06月21日 19:45
すみません、修正しました。
Posted by 元祖うぷぷ at 2005年06月21日 22:26
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