2005年12月23日

小泉が温総理から筆を借りたと自慢 メディアは面子がつぶれたと批判


世界新聞報 2005年12月22日 ソース(中国語)


本報記者 朱曼君

第1回東アジアサミットが16日閉幕した。日本の首相小泉純一郎は日本で何回も東アジアサミットでの業績を語り、中国の総理温家宝との対話をもって中国の指導者との接触をしたとした。しかし日本の世論の小泉に対する批判の声は次第に高くなっている。

温総理に「筆を借り」
漢字で署名

「温総理が上海ガニは好きかと私に聞いたので「好き」と答えた」これは日本の首相小泉本人が日本国内で話した中国指導者との対話である。これが12月11日から16日まで開催された第1回東アジアサミットと中日韓首脳会議の期間中の中日両国指導者の唯一の対話である。

この対話以外に、マレーシアの6日間で小泉を得意にさせたもうひとつの「二国間交渉」があった。それは14日の東アジアサミットの各参加国が「クアラルンプール宣言」に署名を行ったとき、彼が隣の温家宝総理に筆を借りたことである。

17日に放送された番組で、小泉は得意になってその日の詳細を説明した。彼は「主催者が署名用のペンを用意していたが、温総理が(自ら持ってきて)取り出した毛筆で漢字で署名した為、私もその毛筆を借りて漢字で署名した。日中関係には紆余曲折があるが、非常に心配していた(各国代表から)我々は拍手を浴びた」と話した。

彼は同時に、靖国神社の参拝により日中、日韓の相互の首脳会談が行えないことは全く理解できないとした。彼は自分が日中、日韓の友好論者で、中韓の指導者との会談を「いつでも準備している」とした。

世界2位の経済大国の面子がつぶれた
小泉のアジア外交は窮地に陥った

しかしながら、小泉の外交「成績」の宣伝は、日本のメディアを楽観的にはさせていない。最近の小泉の態度や談話はたびたびメディアから批判を受けている。日本の「東京新聞」は、小泉に「全く危機感がない」、「小泉首相が発表したアジアを軽視する談話は、首相が中韓両国との関係の改善を考えていないことを意味する」とし、小泉首相のアジア外交は既に大きく減速しており、首相の独断で、政府が全くなんの措置も行わないのは「耐えられない」とする。

日本の「産経新聞」は最近発表した評論の中で、小泉の外交能力に疑問を投げかけ、日中関係の改善への方向性が見えないとした。「日本経済新聞」が発表した文章では、日中関係の状況は厳しく、APEC期間中日韓は首脳会談ができないばかりか、日本が求めた外相級の会談の要求も中国側に拒否されたとした。さらに、今回の東アジアサミット期間中も日韓、日中の会談ができなかったとした。文章は失望を表し、「世界第2の経済大国が一回の首脳会談をするのがこんなに難しい」とし、アジア各国と友好関係を発展させることを重視していないことは「日本の外交に重大な問題があることを示している」とした。

要人が慌てて小泉に誠意を求める

最近、日本の政界の要人が次々に談話を発表し、小泉にアジア外交の変更を要求した。

共同社の10日の報道によると、日本の元外務次官で、日本の駐米大使を務めた栗山尚一が月刊「外交フォーラム」で文章を発表し、小泉に靖国神社の参拝の停止を要求した。彼は、「首相という政府のトップが(靖国神社を)参拝することは、この神社の"大東亜戦争"を肯定する歴史観に賛同する印象を与える為、回避すべきである」と指摘した。共同社は、外務省が一途に「戦争の犠牲者に哀悼を表明し、戦争を二度と行わないことを誓う為」というのは口実であり、小泉の参拝を正当化を狙っているとブ分析し、元外務省の高官はこの点を問題視し、各方面に大きな影響を与えるとした。

14日、「毎日新聞」は日本共産党委員長の志意和夫が京都で小泉の靖国神社参拝を厳しく批判した談話を載せた。彼は「日本は正義のない侵略戦争を行った。この点は国連憲章でも明確に記されており、戦後の国際秩序の形成の根本であり、否定はできない」とした。

元首相の宮沢喜一は16日に撮影されたTBSの番組の中で、小泉外交を「一途でかたくなであるが、再度彼に考え直してもらう以外、いいようがない」とし、中国の指導者が再度小泉との正式会談を拒否したことに対して、「日本側は対話を再開させる誠意を先に見せなくてはいけない」とした。

スローガンだけが先走りして実態が伴っていない東アジア共同体の記事です。詳しくご存知ない方は産経の古森氏のコラムがまとまっています。簡単にいえば大中華の復興プロジェクトでしょうか。

この「筆を借りた」エピソードは中国のメディアで繰り返し報道されています。人民の反応は予想どおり「失礼だ」「温首相は断固拒否すべき」といった類が多いようです。「中国の日本を拒絶した強い態度で小泉が降参した(中国が勝った)」といった自慰もあります。

小泉首相は、靖国云々で会話すら拒否している中国の幼稚さ、異常さ、日本の寛容さを諸外国のメディアへアピールすることに成功しています。また、中共は中国国内向けに日本を「拒否」することで強い姿勢であることをアピールしていますが、簡単に崩されてしまいました。大国中国から「借りる」と言う形をとり、「中国の漢字」を使用して署名するといった中国の「メンツ」を建てたのははまさしく中国を理解した対応ではないかと思います。中共としてはやはり怖いですね、小泉首相。

さて、今日の記事ですが、日経の「世界第2の経済大国が一回の首脳会談をするのがこんなに難しい」という日本人得意の自虐的な言い回しが、中国人が見るとこの記事のタイトルの「メディアは面子がつぶれたと批判」になるみたいですね。メンツ、メンツ、メンツです。
posted by 元祖うぷぷ at 13:20| Comment(19) | TrackBack(3) | 反日記事(政治総合) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これを読むと小泉首相一人が孤立しているみたいですね。
反日朝日や媚中日経を日本メディアのオピニオン指針として見ている内は、小泉対外姿勢への国内指示の高まりは読み取れないだろうなあ。

拉致問題を過小評価してうっかり首脳会談で自白したせいで日本世論を一気に反北朝鮮に傾けた金正日と同じ轍を踏みつつあるような
Posted by ふへ at 2005年12月23日 15:07
中国様は一体いつの新聞を読んだんでしょう?
東アジアサミットでのペンを借りたひとコマでは、日本の世論はかなり好意的だったように思っていましたが?
Posted by XP at 2005年12月23日 16:08
>日本の「産経新聞」は最近発表した評論の中で、小泉の外交能力に疑問を投げかけ、日中関係の改善への方向性が見えないとした。

私産経とって読んでるんですが、こんな記事は見たことないんですが
むしろ産経は小泉の態度を社説でも評価してたはずだが
Posted by ひろ at 2005年12月23日 17:38
とにかく小泉首相が孤立していて、日本が中国や韓国と首脳(外相)会談が出来なくて困っている
・・・という事にしておきたいんだろうなあ。

でも、日本では一部のマスゴミを除いて、多くの国民は「別にこちらから頭を下げてまでやる必要は無い」というスタンスだしね。(当然だけど)実際、中国との首脳会談が無くても、日本が全く困らないのはここ数年で実証しちゃったし。(景気も本格的に回復してきたな〜)

また、孤立しているはずの小泉首相の支持率は50台後半〜60%台で高止まりだし、派閥にも縛られない小泉首相の権力&人気は歴代総理の中でも最強レベルなんだけどね。(ある意味強すぎて「孤立」と言えなくもないか)
このあたりを中共はどう考えているんだろうか。
Posted by akahi at 2005年12月23日 17:53
最近は『赤旗』とか『中日スポーツ』とかをソースに使ったりしますので、そこにはペンの貸し借りを否定的に書いていたのかもしれませんよ。『中日スポーツ』は名前が良いんだろうなあ。
Posted by aquarellisute at 2005年12月23日 21:30
人間誰しも完璧な者はいません、一国のリーダーとて然りです。小泉首相にも功罪はありますが、歴代の首相と比較しても、良くやっている方だと思います。幾ら自虐反日マスコミが喚き立てようが、鵜呑みにする国民は少なくなった。それに何でしょう、宮沢元首相の発言は、日本に大借金を負わせた元凶の一人が、憂国めいたことをほざける義理でしょうか。アンタの支持率は何パーセントだったのかと訊きたい。
今回の一件でも日中の冷え込んだ関係は変わらないでしょう。中国では来年九月の小泉退陣を心待ちにして、次期総理は媚中の人物になるよう、あれこれ画策するでしょうが、これからの総理は、中国に対して強い態度で臨めることが必須条件となる。それを中国は解っているのでしょうか。
安倍でも麻生でもかまわないが、中国におもねってる福田には目がない、奴が総理になるくらいだったら、まだ前原の方がマシという気がするのですが。
Posted by 怒る小市民 at 2005年12月23日 23:13
メンツなら、つい昨日もツブれましたよ。というのは…、

自民党の逢沢幹事長代理が中国に出かけて、唐家セン国務委員と会談。で、アチラさん曰く「早期に日中外相会談を実現したい」と。これが21日夜の話。

ところがその直後の22日午前、閣議後の記者会見で麻生外相は、先日の民主党前原代表の中国脅威論について「確かにその通りだ」と思いっ切り同意。もちろん、アチラさんは現在大反発中の御様子。この分では「早期の外相会談」も吹っ飛んだことでしょう(笑)。

尤もこの件については、日本のマスコミの掘った落とし穴に麻生さんが嵌ったという見方も出来るわけでして、麻生さんが“ツブした”のか“ツブすよう仕向けられた”のか、現時点ではちょっと判りませんね。まぁ、今後の報道のされ方を丁寧に追っていけば見えてくるだろうと思います。
Posted by A7M3改 at 2005年12月23日 23:35
>日本の世論の小泉に対する批判の声は次第に高くなっている。

全く逆に捉えられていますね。ギャグでしょうか?

対中国に関しては、未開の野蛮な国とのお付き合いは距離を置こうというのが、この頃の日本人の主流の考えでしょう。
中国は日本に対して友好国であろうとする意志が無いのがはっきりしてきていますからね。

>最近、日本の政界の要人が次々に談話を発表し、小泉にアジア外交の変更を要求した。

そういう動きは確かに有りますが、それらの要人というのは単なる売国奴とみなされていて、ほとんど支持されていないことを知らないんでしょうね。
反日教育に精を出している国との友好を吼えれば吼えるほど嫌中国派が増える。中国人は発言と行動で示さなければならない状況でしょう。
中国に進出している人たちは公害による身体の危険、、中国経済バブル崩壊からの財産の保全のために、早めの帰還が望まれます。
国外投資は、民度の高い民主主義国家に振り向けましょう。
Posted by 中華ギャグ炸裂記事ですね at 2005年12月24日 00:55
はじめまして。ここは大変面白いブログですね。中国の対日情報を解りやすく解説していて、今の中国を知る上でとても勉強になります。

よく、日本が軍国主義として批判されてますが、これは共産党を批判できない中国マスコミが、日本をダシにして、体制批判しているように感じますね。あんまり都合よく日本の名前を“ブランド”として使用しないで欲しいと思います。その点に関しては憤慨しますが、中国とはなるべく友好にアジアの未来を作っていく事を望みます。
Posted by オニオン at 2005年12月24日 06:26
>中国におもねってる福田
これは媚中マスコミが作り出した幻影ですよ。
彼は「知中派」であって「媚中派」ではありません。
Posted by at 2005年12月24日 10:52
反日のあなたは知らないんでしょうが、東アジア共同体を提唱したのはわが日本の小泉首相ですよ。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/comment/q_a/topic_34.html
Posted by 子泉 at 2005年12月24日 23:44
この東アジア首脳会議についての赤旗(日曜版)の
論調は見るに耐えないですよ。
書き出しからしてすごい。「アメリカばかりが世界じゃない−。こんな思いが見えた東アジア首脳会議」・・・誰も世界=アメリカだなんて思ってないよ。アメリカを追い出したい中共の考えとおもいっきりリンクしているんですが。
しかも東アジア共同体を「平和の共同体」と賛美しているのには苦笑するしかない。そんな中国が主導する「平和の共同体」の中で「頭痛の種」とこき下ろされているのが他ならないわれらが祖国・日本。核武装を進め、現在も他国領を侵略し、他民族を圧政下に置いている中国。同じく一党独裁国家のベトナム・ラオス。軍事政権で民主主義を弾圧しているミャンマー。宗教・民族紛争を抱えているフィリピン・インドネシア・・・これだけ揃っているのに何故か日本だけが平和愛するアジア諸国?の中のガン細胞がごとき扱いには唖然とするしかない。
各国の日本批判も当然載せているが何故かマレーシアのメディアの声ばかり。そういえば筑紫のニュース23で日本をガンガン批判していた記者もマレーシア人だったなぁ(同一人物!?)
そんなプロパガンダ記事の中で一番気になったのはフィリピンのアロヨ大統領の背の低さ。
Posted by 97式改 at 2005年12月24日 23:45
>反日朝日や媚中日経を日本メディアのオピニオン指針として見ている内は、小泉対外姿勢への国内指示の高まりは読み取れないだろうなあ。

国内的支持?ネットだけのような気がするが。
Posted by at 2005年12月25日 01:40
>福田さんのことで、ご指摘いただいた方。
どうも有難うございます。なるほどそうかもしれませんね、中国への憤りが強いせいで、目が曇っていたのかも知れません。不明を愧じております。
>97式改さん
マレーシアに中国寄りの発言をする者が多いのは、今回の会議の前に起こった、警官による中国人女性への侮辱事件(中国側はそう息巻いています)が背景にあったような気がするのですが・・・。
Posted by 怒る小市民 at 2005年12月25日 02:10
>オニオンさん

>これは共産党を批判できない中国マスコミが、
>日本をダシにして、体制批判しているように感じますね

そういう意図を持つ勢力もいる可能性はありますが
軍備を拡張する際に、我々は攻撃されている、国家を守る為に武装を強化しなければならない
と主張するのは、中国に限らずよくやる手段でして。
問題なのは、日本の内部事情に疎い一般市民が
本気でそうだと信じてしまうことでしょう。
今の中国を見ていると、内部の分裂とナショナリズムの異常な高揚が同時進行しているようですし
こういう状態をまとめるには、外に敵を作るのが
一番手っ取り早いんですよ。

>中国とはなるべく友好にアジアの未来を作っていく事を望みます。

友好にできるなら、それにこしたことはないんですけど、何が友好かってのは結構難しい問題でして。
首相の往来がどうだと、マスコミはよくいいますが
首脳が相互訪問をすれば、友好になるってもんでもないのは江沢民の訪日を見ても明らかですし。
Posted by hal at 2005年12月25日 16:25
Very usefulな存在ですね、ここは。へたすると、日中友好のかけはしになるのでは。

かの国の記事をみていると戦中のわが国の論調をみるようです。「鬼畜米英」をいい、軍部の頭の○○監察官の弾圧をかわしながらのぎりぎりでの友好対外を意識した記事(実は早期講和要求)。足りない民衆とか、確信犯の勢力は騒ぐけど、最終的には人間の持つ智慧に期待する態度がありますよね(読みすぎか?)。
Posted by 木綿木綿 at 2005年12月25日 22:40
>日本の「産経新聞」は最近発表した評論の中
>で、小泉の外交能力に疑問を投げかけ、日中関>係の改善への方向性が見えないとした

としたのは、朝日ばかりを引用していたのでは
説得力がないから日本の右派が信用する産経でも
批判がでてるぞ、ということで説得力を持たせ
ようとしたんでしょ。実際には産経の何時、どこの誰の署名記事で批判があったかは言及して
いないわけですから、小泉さんを批判するメディアがあれば、内容が何でもいいのでしょうね。
Posted by ヤオミン at 2005年12月26日 23:17
というか、記事を書いた記者が引用するメディアを産経と間違えたのが真相かもしれません。
Posted by ヤオミン at 2005年12月26日 23:20
筆を借りた=面子を潰したとは中国人の思考は相変わらず良くわかりませんな。
中国が理性的なリーダーに導かれるかって言うとかなり疑問、むしろ中華主義をより強烈な電波で飛ばしまくりそう。
何か一発がつんとかまされれば目が覚めるかもしれないけど、戦争状態にあるわけでもなし。
このまま事象の地平まで突き進んじゃいそうな・・・
Posted by カラマーゾフ at 2005年12月27日 01:11
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