日本の青年の興味は中国にない
馮全普:中国を非難する青年に会うことは非常にまれですね。多くの青年は中国を威嚇ではなく、チャンスと捉えています。例えば、私の30過ぎのある友人は大きなスーパーの課長なのですが、中国の発展は彼に多くのチャンスを与えたと話しています。中国に対しての日本の青年の態度は二つの特徴があります。一つ目の特徴は、中国は日本にとってただの一般的な国家であり、彼らの興味は中国になく、欧米などの西側の強国にあります。これは彼らの中国に対する伝統的な偏見と関係があります。例えばある友人は中国人はデジタルカメラが使えないのではないかと疑っています。二つ目の特徴は、中日関係を語ることは殆どなく、個人の権利に関心があります。例えば、彼らは石原慎太郎などの右翼の反中の驚くべき発言に対しても、右翼にも発言する権利があるというのです。
柯金花:以前、日本りある普通の大学の大学院生が北京大学に来て交流がありました。私は比較的開放的な人間なのですが、それらの学生を見て漠然としました。後から考えたことは、日本の青年もエリートとそうでないものに別れており、後者は通常比較的自己に対する興味が強く、国家観がありません。彼らと交流して、彼らは日本はすでに発展が一定水準まで進み、軌道に乗り、米国を除くと彼らよりよい国はなく、国家の発展を個人が心配することはなく、人生を楽しむことが一番重要であると考えていることが分かりました。生活において、自分の家庭環境は日本の一般的なレベルであるが、中国と比べればいいと思っています。これらの観点から、日本の青年は政治に対する関心が薄く、我々のように校内で常に政治を語ることはないといえます。
于悦:多くの日本の青年は中国に来る前は中国の印象は非常によかったと言います。しかし、中国に来た後、飛行機が遅れても航空会社が賠償しない、旅行代理店での手続きが面倒、スーパーでは荷物を受付に預けなくてはいけないなど、中国への印象はかなり割り引かれたといえます。
馮全普:青年は日本国内の思想において最も活発で、時代を感じるのが一番は早いです。現在の中日関係の背景の下、日本の若者の中国に対する印象がよくないのはわかります。これは社会全体の中国への印象と関係があり、ある程度、中国での彼らの不運もあると思います。
日本の学生は得意分野がある
柯金花:私が接した日本の青年はみんな得意分野があるようです。私のある日本の友人は、見た目はパッとせず、勉強も普通ですが、交流してわかったのは、彼は学校で11年間トランペットを吹いており、中学ではラグビー部で国家級の試合に参加したことがあることです。彼は書道が下手でしたが、大学から練習を初め、数年後評判になり、大学の書道の代表として中国を訪問しました。これは家庭の教育と関係があり、大学の部活動とも関係があります。私たちの多くの学生の部活動は形はあるものの実質がありません。日本は違い、各部には専門のコーチがいて、教育の責任を持ちます。現在、両国の大学教育におけるハードの差は大きくありませんが、ソフトの差は非常に大きいと思います。
馮全普:日本の各領域にはエリートの集団がいて、彼らは非常に努力家で仕事に真面目で、相互に助け合っています。各々はネジのように絡まり、何をすべきかをわかっています。この点は中国人は彼らに学ぶべきでしょう。日本の青年は引き受けたことは全てやり遂げますし、彼らの公共心は非常に強いものがあります。例えば、留学生楼には数名のボランティアがいて、責任者が組織した留学生の活動を手伝い、外国の家族を助け、その仕事はいい加減なことろがありません。例えば、掲示板を掃除したり、机を運んだり等です。小さなことですが、私は非常に感動しました。
向真:日本の有名大学の学生との交流の前は、日本の青年の英語力は酷いという印象がありました。しかし、交流後にわかったのは、多くの人が中学高校時に米国に1〜2年留学し、中国の学生よりも英語が上手であるということです。第一回中日韓三カ国学生協力プロジェクトで、私は日本の学生は非常に実務的で、つつしみ深く、苦労を惜しまないことがわかりました。休憩時間、私はネットで国内の友人と通信をし、韓国の学生も友人と遊びに行きましたが、日本の学生はネットで一途に資料を探し、印刷し、緊張した精神を保持しました。活動において日本の大学生の経費は通常自己負担か、電話で企業の賛助を求めるか、自分が企業でバイトをしたお金を上司に頼んで活動資金に当てていました。活動の多くの学生は低学年の志願者で、この活動をする為に毎日3〜4時間の睡眠しかとらず、各人が全力を尽くし、不満を言いませんでした。私は一途に、日本というこの民族には非常に強い向上心があり、それを仕事に投入しており、多くの学ぶべきところがあると感じました。
(夏維勇、于悦、馮全普は北京大学-早稲田大学協力育成の博士研究生、向真、柯金花は北京大学国際関係学院本科生 録音、整理郭凡)
「中国は日本にとってただの一般的な国家」、「強国」、「米国を除くと彼らよりよい国はなく」等いつものとおりです。自由な討論のはずが、彼らの意見は政府発表や新聞記事と全く同じですね。比較的新鮮なのは、日中のソフトのレベルの差の指摘ですが、これは最近の中共が力を入れ始めた分野です。
石原氏が発言すること自体を問題視しているところは、「自由」という概念が全く分かっていないことを示してますね。北京大学と早稲田大学は協力して何を育成しているのでしょうか。
日本政府は今後の両国の相互理解の為に中国からの留学生の受け入を拡大する方針のようです。ただ、これは方法を誤ると全く意味を成さずに、中共の人民に対する教育を助け、屈折した日本観をもつ中国人エリートを増殖させるだけの結果になります。上記の中国人も、様々な経験をしていながら、中共の教えたままの日本を再確認しているだけですね。なぜ、このような結果になるのでしょうか。
とても簡単に言いましょう。中国人民は政治分野に対し洗脳され、その分野に限って思考力が非常に低下しているからです。
これは私の中国での実体験から導きだした推論です。「洗脳」といっても別に強制収容所に入れられて云々という話ではありません。思想の底辺の部分が知らず知らずに洗われてしまったといった話だと思ってください。この部分の説明は非常に長くなるので今後時間があるときにまとめたいと思います。
「洗脳」は専門のカリキュラムを組めば解くことができます。まずは「洗脳」を解き、我々の現在の日本社会の自由や民主といった基本部分を勉強させて初めて「中国人と対話」ができる「共通の土台」ができます。この土台がなければ、彼らとの対話はずっと平行線となるでしょう。
今日はちょっと辛口でした。