2005年11月20日

中国高速鉄道争奪戦はシーメンスに軍配 日本はまだアウトではない

国際先駆導報 2005年11月18日 ソース新幹線写真付(中国語)


中国とドイツは高速鉄道で契約を締結し、日本に一つのヒントを与えた。日本企業は中国高速鉄道市場の競争で優位に立ちたいなら、技術移転を惜しんではいけない

国際先駆導報記者申水報道 11月11日はドイツのカーニバルであり、胡錦濤主席がドイツを訪問した1日目であった。カーニバルの「ご馳走」は、シーメンスが中国に60両の高速鉄道を製造する7億ユーロの契約を勝ち取ったことである。以前購入した日本の住友、フランスのアルストン時速200キロの車両に対し、これは中国がはじめて購入した時速300キロの車両と技術であり、疑いなく、日本やフランスに比べシーメンスは競争において優位に立っているのである。

シーメンスは興奮に欠ける

本紙駐ドイツ記者によると、ドイツ国内ではシーメンスのこの受注に対しての興奮はなく、関係の報道も少ない。注意に値するのは、メディアが契約の詳細に注目していることである。「ドイツの声」の報道では、シーメンスは中国に一般的な組み立て、車体、方向切替器、牽引変圧器、牽引逆変器、牽引電動機、牽引制御系統、列車ネットワーク制御系統等の8つの技術を中国に移転し、同時に契約規定で中国で高速車両を生産し、その本土化率が70%以上必要であるとしている。

ドイツのメディアはこれに対し、ドイツにとりこの契約は不利である疑いが強いとする。車両とともに技術も一緒に中国に売り渡すのは、中国が高速鉄道の生産能力を獲得したのと同義であり、今後のビジネスで不利であるばかりか、技術を手にした中国が未来の競争相手になる可能性があるとする。

シーメンスもこの大型の契約に対しての通常のような興奮はなく、表現は低調であり、この件に対してのコメントを拒否している。ドイツの業界アナリストによると、契約は最終的に決まっていない細かい部分がある為にシーメンスはコメントを拒否しているのだろうとする。

シーメンスには奥の手があるのか?

「この契約の正しさは私の2年前の判断による」元鉄道部顧問で北方交通大学教授の薩殊利は15日、「国際先駆導報」の記者に話した。「ドイツは多くの技術で競争力があり、我々は産品を手に入れただけでなく、多くの技術を導入した。また導入方式も我が国の企業との合作であり、国外の技術+自国の産業権の形式だ」

この7億ユーロの契約に対して、薩殊利は非常に買い得であるとする。国際的な慣例に拠れば、一両編成の列車の価格は1億元であり、今回7億ユーロで60編成を購入し、8つの核心技術の移転は「非常にお買い得」とする。

しかし、ある専門家は記者に対し、シーメンスは多くの高速鉄道の核心技術を持っており、フランスや日本のシステムでもそれが採用されており、今回中国に移転する技術は、どの程度のものなのかはまだ分からず、「関連の核心技術が中国に移転されるとは限らない」とする。同時に、今回のドイツとの契約の中には「一部の重要な部品はドイツ国内で生産する」という一文があり、シーメンスにまだ奥の手があることも明確である。

日本:技術移転をすれば市場はある

中国の「中長期鉄道網計画」によれば、今後15年で中国は1.2万キロの高速専用鉄道を建設する。巨大な市場はフランスのTGV技術、ドイツのICE技術、日本の新幹線の熾烈な競争を引き起こした。北京-上海高速鉄道がその一例だろう。今回中国が導入する技術はドイツのICE3のレール技術であり、レール方式とリニア方式異なった設備が必要なことから、これはドイツのレール技術を使うということイコール、リニア方式がアウトになったということなのであろうか?

「まだそうとはいえない」中国科学院、電工研究所所長厳陸光教授は「国際先駆導報」に語った。「中国高速鉄道の種類は非常に多く、各種の技術もそれぞれよさがある。例えば、リニア方式の利点は将来的に時速500キロに達し、長距離に適していることであり、未来の中国ではリニア方式が採用されることがありえる」

厳陸光は、現在上海-杭州高速鉄道プロジェクトはすでに論証を開始しているが、リニア方式もまだ重要な選択肢となっている。しかし、上海-杭州高速鉄道が最終的にこれらのリニア技術を使うかはまだ決まっていない。

これはまた、日本のリニア技術は中国の未来においてまだ市場の余地があるということであり、この鍵は日本側が中国に関係技術を移転できるかにかかっている。

厳陸光教授はまた、高速鉄道は総合的な技術であり、ドイツ、フランス、日本はそれぞれ長所があり、ドイツとの協力はその他との協力を否定するものではないとする。とくにフランスの車体制御、コントロール技術はすばらしく、各種の技術は完全に兼用可能である。フランスは現在、中国に対して「技術移転に対してさらに開放する」としている。

ドイツとの契約は中国の一つのカードであり、日本に技術面で譲歩を促している。日本がドイツやフランスと同様な態度をとれば、中国市場を獲得できるのである。」厳陸光は続ける、「日本の新幹線は技術移転の方面である程度の譲歩の余地がある、しかしまだ難しい」

日本語に訳して鉄道関係者に伝えてくださいと言っているような文ですね。要約すればドイツは所詮踏み台、本当にほしいのは新幹線、核心の技術を沢山下さいねということですね。

中国人の「日本の技術」に対する信奉は絶対的です。これは全ての年代の中国人がそうですし、特に高齢で社会的地位が上がるほどその思い入れは強くなります。日本の報道等でもドイツ、フランス等と対等に競争しているような前提がありますがこれは間違い。本命の新幹線の交渉の為の材料なんですね。

私を含め、混乱している人も多いと思いますので、ここで少し中国の高速鉄道の知識の復習をしておきます。鉄道プロジェクトは
1、北京-上海
2、時速200キロ、時速300キロ高速専用線(全国5路線) 
3、在来線高速化(全国5路線)
と分けられ、かつて日本、ドイツ、カナダが受注したのは3の在来線高速化であり、今回ドイツのシーメンスが受注したのは2の高速専用線です。本命の北京-上海線はまだ決まってないんですね。そこに技術移転を含めた新幹線がほしいわけです。

今日の文章で気に成るのは「リニア」にまだこだわっていること。もしかして、次世代のリニア新幹線の技術がほしいのかもしれません。面子を重視して採算、安全等をすべて度外視すれば、どうにか北京オリンピックに間に合うかも知れませんし。

いずれにせよ、すでに家電、自動車、鉄鋼等で多くの技術が流失していますが、中国に対しての技術流出は注意しなくてはいけません。一般的には発展途上国への技術提供は市場獲得とあわせて必然ですが、中国の場合は日本に対する対抗姿勢があまりに明白であり、中国を他の発展途上国と同様に扱ってはいけないと思います。日本の資産、技術を不法に取得してきたことを「中国人は頭が良いからね」と平気で日本人に語る民族であることも忘れてはいけません。

ちなみに、ドイツに関しては欧州の対中武器輸出の解除と絡めて褒美を与えている可能性があると私自身は思います。
posted by 元祖うぷぷ at 16:32| Comment(26) | TrackBack(8) | 反日記事(産業経済) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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