2005年11月03日

長期に外需に依存した経済発展にゴールドマン・サックスが警鐘 中国は日本病を予防すべき

第一財経日報 2005年11月01日 ソース(中国語)


本報記者 冉学東 北京発

「もし、我々がこの種の長期に外需に依存する経済を今後10年20年発展させるなら、我々の経済は"日本病"にかかる」
先日、ゴールドマン・サックス(アジア)の中国の主席エコノミスト梁紅は北京大学で行われた講演会で指摘し、この問題を解決するには、人民元レート問題が鍵になるとした。

マクロの調整以前は、中国の利回り曲線は米国の利回り曲線より高い位置にあった。米国の利上げに伴い、中国は大量のベースマネーを発行し、市場の利率が下がり、中国の利回り曲線は既に米国のそれより低い位置にある。短期の差は200ポイントであり、長期の差は150ポイントである。

このような利回り曲線の状況から、梁紅はこのような政策は短期的な周期性の政策としては問題は大きくないが、もし長期的な政策になるならば、問題であるとした。

彼女は、中国の発展は米国より速く、投資回収率も米国より高い。それゆえ、リスクも大きいが、利回り曲線が長期にわたり米国より低いのは、経済システムに対する影響が非常に大きいとする。

彼女は、1980年代後の「日本病」の発生は、彼らが当時取った同様の政策であると指摘する。日本は1960年代
70年代に円高圧力を減らす為、市場金利を米国の金利以下に抑えた。このため、投資効率が低下し、不動産が過熱したのである。

彼女は、通貨政策の有効性は短期であり、長期的な効力に疑問を呈した。中長期の問題は中長期の方法で解決すべきで、人民元レートの開放の実体経済への影響への心配は不要であるとした。

梁紅は中央銀行の金融緩和政策に対する評価は非常に高いものである。去年の経済過熱時は、内需の対名目GDPへの貢献率は100%を超えており、今年の第一四半期の貢献率から40%減少したが、今年の第三四半期の指標は緩やかに回復しており、主な理由は、需要自身が高い成長を維持していることであり、貿易黒字の熱量も次第に内需に伝導しているのである。もうひとつ重要なことは、中央銀行の金融緩和政策である。ベースマネーの増加速度が速く、中央銀行の不胎化は弱い。彼女は、「もし、中央銀行がこそこそと不胎化をしたならば、今日討論している中国のマクロ経済への信用が低下していただろう」と話した。

彼女が現在一番の不安点は、外貨準備高と貿易黒字がGDPに対してあまりにも高すぎるということである。

中国の経済は力強く増長している。人民元自身に切り上げ圧力はあるが、人民元は米ドルと同様に値下がりする。「結局、外貨準備の狂った増長が、昨年のホットマネーの流入を招き、今年は貿易項目の黒字と外国直接投資等に"コールドマネー"を呼び込んだのである」

彼女は、もしこのような状況が続けば、大きなリスクを負うと考えている。これらは中国経済を外需に依存させるが、外需が非常に弱いからである。現在、多くの人が一番心配しているのは原油価格であり、原油価格の高騰が米国経済を直撃している。中国経済は本来は米国に依存しなければすばらしい発展が可能であるが、米国に問題が生じれば、中国には大きな影響が及ぶ。彼女は、物価の制御が最も基本であるとする。「物価シグナルを出さなくても行政的な手段での効果はあると思う。しかし、それは非常にばかげている」とした。

最後の「物価シグナル」と訳した部分はインフレ目標の類かも知れません。

正直あまり訳に自信がないです。経済系はまず、私自身がもっと経済を勉強しないと駄目ですね。あまり恥じをさらさないようにコメントも短めにします。。

この梁紅というゴールドマンサックスのエコノミストが言いたかったのは、人民元レートの開放の実体経済への影響への心配は不要であるということですね。つまり人民元を上げろと。彼女は会社の顔として自分自身の仕事はきちんとしてますね。

中国はかつての「日本病」にかからないように等としていますが、データを見ると、高度成長期の日本より現在の中国の方が外需依存が高いんですね。本当は「中国病」と呼ぶべきでしょう。もっとも、現在の日本もこの点に関してあまり胸をはれる状況ではないですけど。
「小日本は米国が育ててくれたおかげで発展したのであり、大中国は米国に抑制されながらも自力で発展しているんだ」と信じて疑わない人たちにこの辺のデータを使って説明しても無駄でしょうが。
posted by 元祖うぷぷ at 17:31| Comment(8) | TrackBack(3) | 反日記事(産業経済) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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